📚クリエイティブ・クラスルーム メモ
成績でAを取ってから一ヶ月後に、学んだ内容を全て忘れている経験がある人がほとんど。かつ、Aを取ったけれど、実は学んだ内容を何も理解していなかった経験がある人もほとんど。
- 詰め込み教育という、教育効果の低い教授法を用いているから。
- 詰め込み教育では、生徒は表層的な事実と手続しか学ばない。
- 浅い知識しか身につかない。
- ex)公式が授業で習う特定の設問に使うルールとしてしか教えられておらず、聞き方を少し変えられるだけで解けなくなる。
- 浅い知識しか身につかない。
- 詰め込み教育では、生徒は表層的な事実と手続しか学ばない。
- 2つの質問への生徒の答えが、浅い知識しか身につけていない証左。
- 理解していないことよりも、創造性を育む学び方をしていないことの方が懸念。
創造性を教える一番良い方法は、全科目で創造的な知識を教えること。 - 浅い知識しか教えないことは、学生と教師のどちらにとっても時間の無駄。
ガイド付き即興法
- 自由で遊び心のある探索が学習に効果的。が、学習基準、カリキュラム目標、成績評価を無視しているとして批判を浴びてきた。
- ガイドがあれば、それらも無視せず取り入れられる。
- 創造性には自由度が、学習基準やカリキュラムには構造化が必要。その両者を取り入れるのが「ガイド付き即興法」。
創造的な知識とは - 深い知識。浅い知識の土台にあって文脈を与えている、その科目の基本原理と理論についての概念的な理解。
- 大きな知識。科目の幅広い理解であり、さまざまな浅い知識を一つの概念体系、説明のフレームワーク、豊かで精緻なモデルに統合する。
- つながりを持った知識。科目横断的に他の多数の小さな知識とリンクし、関連知識のネットワークを形成する。
創造力は、領域固定的。故に全科目で創造的な授業を行わないといけない。 - 繰り返すが、詰め込み教育では創造性を教えることはできない。
詰め込み教育の重大な欠点。冒頭にもあったように、 - 学んだ内容をすぐに忘れても、教材を理解すらしていなくても、学んだことで創造性を発揮できなくても、Aが取れてしまう。
ティーチング・パラドックス - 構造と即興とのせめぎ合いのこと。
- 構造(規定のカリキュラム)をとれば即興(自由度)が失われ、即興をとれば構造が失われる。創造的な授業ほど、構造との付き合いが難しい。自由度を持たせようとするがために。
- 構造化されたカリキュラムに従っていれば、仕事をやった気になりやすい。
- 『壇上の賢人』ではなく、『寄り添う案内人』であれ。
創造性は、その分野に関する豊富な知識を土台に発揮される。浅い知識ではなく、創造的な知識をベースに。
創造的な知識とは、 - 連続性を持った理解、認知構造、思考習慣である。
創造的な知識とは、深い知識である
- 創造性を教える=教科の知識を教えるのをやめる、ではない。
- 創造的になるためには、たくさんの浅い知識が必要。ただし、ただ覚え孤立した断片として記憶するのではなく、豊かなネットワークでつながっていることが大事。
創造的な知識とは、大きな知識であり、つながりを持った知識である
- 浅い知識のつながりが、創造性を支える。ガイド付き即興方では、詰め込み教育のように浅い知識を順番に学ぶのではなく、ひとまとまりのものとして学ぶ。
- 浅い知識のチャンク(小片)をまとめて複雑な全体像を作り上げる。
- つまり、創造的な知識には、たくさんの浅い知識を含まれる。それらが違いにつながりあっている。故に、大きな知識。
創造的な知識は柔軟である
- 全ての知識は創造されたもの。自分にも知識が創造できる。
- 創造的な知識は、新しい状況や問題に転移可能。
創造的な知識は思考と行動を支える
- 創造的であるとは、その分野の知識をつかって、いかに考えるかを知っていること。
創造的な知識は新たな学びの下地を作る
- 創造的な知識は深くて柔軟ゆえに、次に学ぶこととの概念的なつながりがよくわかり、学習の理解と質が上がる。
創造的な知識は学際的な研究を支える
- 創造的な知識は、ある科目の知識を別の科目の知識につなげる力をつけてくれる。
カバー主義の罠 - 教科の知識を効率的に、できるだけたくさん、広範囲にカバーすることを目標にい置くこと。この目標を置くと、
- 大量の浅い知識をマスターし、どれだけ詰め込めたかをテストされれば詰め込み教育に効果があるように見えてしまう。
- つまり、この目標では、浅い知識を身につけることにインセンティブが働く。評価基準も浅い知識がどれだけ身についたかで測ってしまう。
- この罠への対抗は、幅よりも深さに重きを置くこと。創造的な知識を重視すること。結果的には、深く大きい知識を学ぶことになるので。
- 教えを少なく、学びを多く。
創造的な思考習慣 - 気づき
- 発散思考
- 上手な問いかけ
- 実験
創造的なプロセス - 問の発見
- マインドフルな気づき
- 遊び心
- 失敗の受容
- 実験し反復する時間
創造性は洞察から実行への直線的な道筋から予測可能な形で発言するのではなく、非直線的なプロセスを反復しながら進む。 - 間違い、行き詰まり、同じ地点に立ち返り、やり直しながら前に進む。
最初に浅い知識を教えてから創造的な思考習慣を教えたのでは遅い。創造的なマインドセットが最もよく機能するのは、創造的な知識が基盤になっている時だから。 - 浅い知識ではなく、創造的な知識が。
科学は、時間をかけた創造的プロセスであり、創造的な知識に基づいた、誰にでも可能なプロセスである。浅い知識では、そのことを学ぶことができない。
科学教育の最も重要な学習成果は、次の7つの領域横断的な概念であるべき(NGSS提唱) - パターン
- 原因と結果
- 尺度、比率、量
- システムとシステムモデル
- システムの中のエネルギーと物質
- 構造と機能
- システム内の安定性と変化
- これらは深くてつながっており、応用がきく。そして、次のような創造性の高い科学的活動を支えている。
- 問題に関する大量のデータの収集と生成(発散思考)
- データの解釈と解析(組み合わせる思考)
- データに基づいた概念の形成(創造力豊かな思考)
- 個別事例への一般原理の適用(適用的熟達に依存している)
知識はピラミッドの底辺から頂点へという順番で学習されなければならない、訳ではなく、ピラミッドの上の層と下の層を同時に教える方が効果が高い。
- 創造的な知識は、浅い知識を学んでからではなく、最初から教わった方がいい。
- 創造性を教えると、学生は創造的な知識と浅い知識の両方を学ぶ。
ガイド付き即興法
- 学習が構造化されすぎても、構造が少なすぎても学習者は迷子になってしまい、効果が期待できない。
- オープンエンドな問題を取り上げる。
- 学習者に自由がある。
- 暗記した浅い知識は役に立たない。
- 良いオープンエンドな問題には、学生の創造的な解決プロセスに制約をかけてガイドする限定要素がいくつか含まれている。
- 入念に設計された構造、通称足場。
- 足場でガイドされなければ、学生はあてもなくさまよい、挫折感を抱いてあきらめてしまう。
- ガイド付き即興法により、教科を学びながら、良い問題の見つけ方、良い問いの立て方、関連情報の集め方、新しい解決策や仮説の出し方、それらのアイデアを表現し実現するための領域固有的なスキルの使い方を学ぶ。
- 事前に計画されたものでないため。
- 授業を共同作業による即興作品にすることを重視しているため。
学習は、協働作業によって構築するもの。
即興テクニック
- イエス・アンド
- 直前に発言した役者のセリフを受け入れることと、そこに何かを加えて発展させること。
- 否定しない
- 学生の発言が期待していたものと違い、自分の授業計画から離れそうだったりすると、「とてもいいですね、スーザン。では、次の問題に移りましょうか」とシェービングという否定の手法を使ってしまうことがある。
- 自分1人で即興するのではなく、クラスと一緒に即興する。
- 先導しない
- 集団で行う即興的な対話による創造の力を信じ、先導なく即興的なやり取りの中で創発していく。
- 押し付けをしない
- 押し付けると、共演者の創造の選択肢が制約されてしまう。
- 質問しない
- 質問をすると、次の演者にできる反応の幅が大きく狭まってしまうため。
- 教師が答えのわかっている質問をすると、学生が即興する余地がない。
- 第四の壁を越える
最適な学習軌道は無知から知への直線的な道筋ではなく、ジグザグした即興的な道。
授業を計画する際は、台本作りではなく足場かけをする。 - 計画を構造化し過ぎれば即興の可能性が狭まり、構造化が足りなければ学生は楽しんで創造性を発揮できるかも知れないが望ましい学習成果を達成できない。